ローゼンメイデン TALE65「アリスの行方」 

与えられるのではなく、奪うのではなく、生み出すものになりたい・・・それが真紅のアリスゲーム。

ローザミスティカの奪い合いがアリスゲームであり、ローゼンメイデン達の生きる意味。真紅はそれに逆らおうとする。

真紅は集まった6つのローザミスティカを、何もかも無くしてしまった雪華綺晶に渡そうとしますが・・・その負荷に苗床を失った雪華綺晶は耐えられない。
ローザミスティカを受け入れることができなくなったらしいです。アニメ・ローゼンメイデントロイメントで偽物である薔薇水晶が、本物のローザミスティカの負荷に耐えられず崩壊してしまったことを思い出させます。

まるで十字架の磔にされた様な雪華綺晶。
少し雪華綺晶の回想が登場しますが、ぼろぼろに崩れた箱庭に1人たたずむ雪華綺晶の姿は、切ない。
「私には何もないのなら創ればいいのよ」・・・まかなかった世界で大学生のジュンに「自分だけの人形を創ってしまえ」と雪華綺晶が唆していましたが、この場合は自分で自分に「お父様も姉妹も、世界も創ってしまえ」と言いかけている様に感じます。

崩壊寸前の雪華綺晶の衝撃に巻き込まれそうになった真紅を支えたのはお父様・・・かと思いきやジュン。
ジュンはローゼンの遺志を引き継ぐ存在ですから、真紅がお父様と勘違いしてしまったのは当然でしょう。

「大丈夫 僕がいる 僕がこうしてきみにいくらでも手を添える 手を伸ばすんだ真紅」
こんな台詞を言えるようになったのね・・・ジュン。変わったなあ。

一方、まかなかったジュンは以前雪華綺晶を「お前はいらない」と切り捨ててしまったことを気にしていたんですね。
あのシーンが今、ここで、活かされるのか。さすがPEACH-PIT。
「人形に魂の在り処が必要なら今度こそ 僕がちゃんとうけとめるから・・・ だから戻っておいで」
まいた世界に戻ってからのまかなかったジュンの再登場は意外でもあり、驚きでした。
まかなかった世界でまいたジュンに助けられたから、今度は僕が助ける!という展開に持っていくために登場したのか、はたまた都合の良いお助けキャラの立ち位置に落ち着くのかな・・・と考えていました。
めぐによる精神攻撃で窮地に陥ったまいたジュンを救って以来は、どちらかというとまいたジュンの方が目立っていましたね。最後の最後で、まかなかったジュンの見せ場があり良かったです。

雪華綺晶とまかなかったジュンの姿は消えて、そこに残ったのは雪華綺晶のローザミスティカだけ。
ここでも薔薇水晶と槐の最後を彷彿とさせます。彼らも一緒に消えていきましたから。
まかなかったジュンは、元の世界に帰って行ったんですかね。

「戦うことは生きること」これはずっと前に真紅がジュンに教えてくれたことであり、ローゼンメイデン達の生きることの意味であり、価値でした。
真紅もそれを心の拠り所にしていたし、その生き方にジュンは勇気づけられました。
確かに、「戦うことは生きること」は1つの生きる価値で決して間違ってはいないのですが、これまでの経験からそれが揺らぎ始めたのだろうと思います。
真紅や水銀燈等ローゼンメイデン達も段々とそれを実感していました。
戦うだけでもなく、抗うだけでもない、待つのでもなく、奪うのでもない。
今までには無かった生きることの別の価値を考えた時、真紅は「それはきっと愛することだわ」と1つの答えを出しました。
そして、雪華綺晶のローザミスティカを受け取ることを決意。

ここで登場するのが「すずの兵隊」の物語。
正しいタイトルは「しっかり者のすずの兵隊」だそうです。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000019/files/42379_21528.html
25体のすずの兵隊の内、ある1体の兵隊のみが材料不足で片足が無かった。
そのすずの兵隊は送られた家にいた、紙の踊り子の人形に恋をする。(自分と同じで片足のみで立っていて、自分とお似合いだ!と考えたそうです。)
兵隊は事故で家から出ることになり、色々ありながらも結局は元のお家に戻ってきますが・・・最後はすずの兵隊も、紙でできた踊り子の人形も暖炉に燃やされ、残ったのはハートの形に溶けて固まったすずのひとかけら。
そういうお話だそうです。
初めて知ったアンデルセンの童話なのですが、「1人だけ片足が無い」というすずの兵隊の特徴が体を持たない雪華綺晶と共通していると思いました。

最後に残ったハートの形のひとかけら=ローザミスティカ?

そして、ついにアリスが誕生しました。
7つのローザミスティカが集まったことにより、真紅はアリスとなることができました。
お父様・ローゼンにとっては待ちに待った瞬間。けれども、一人ぼっちになり、さみしさを感じる真紅は涙を流し続ける。
受け入れたい、愛したい、生み出したいと願った真紅。そのどれもが一人ではできないことであり、ローゼンの望む娘・アリスではないと、否定します。

ローゼンも言っていますが、真紅はローゼンの望むアリスを凌駕する存在となってしまったのですね。
最後の「真紅 きみは何を望む?」という問いに、果たして真紅はどの様な答えを出すのでしょうか。
それは次回までのお楽しみということの様です。

次回掲載号は1月23日に発売だそうです。長い!最終回までのあと一歩が長すぎる!

ついに、アリス誕生。そして最終回ですか。
長い長い物語が、ついに終わりを迎えます。物語が終わってしまう悲しさと、ようやく一つの答えが導き出されるという嬉しさ。今、自分の中で2つの感情がせめぎ合っています。最終回を迎えるにあたり、こんなに複雑な思いになったのは初めてです。自分にとって「ローゼンメイデン」が大きな存在だったことを、改めて感じさせられますよ。本当に。
たとえどの様な終わりを迎えたとしても、真紅の様に「受け入れたい」と思います。
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