『金魚坂上ル』2巻 感想 

先日購入したPEACH-PITの「金魚坂上ル」2巻を読みました。

金魚坂上ル(2) (デザートコミックス)金魚坂上ル(2) (デザートコミックス)
(2013/06/13)
PEACH-PIT

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「金魚坂上ル」の舞台は深郷町という坂の多い町。主人公のにしきは幼い頃この町に住んでいましたが、一時期は他の町へ引っ越していました。高校生になってから、再びにしきは生まれ育った深郷町に戻ってきた辺りから物語は始まります。
にしきは“すくい屋”という人助け屋や何でも屋といったことを行っており、その中で小学生の女の子の朱(あかい)と大学で民俗学の研究をしている紺(こん)という兄妹に出会います。この兄妹、自称きつねの兄妹だそうです・・・。

どうやらにしきは記憶を失ってしまう障害?病気?を持っているらしく、幼いころの記憶もおぼろげの様です。朱と紺に出会ったことで、幼い頃鳥居できつねのお面をつけた男の子に会った記憶を思い出しますが、それもまだはっきりとしたものではありません。
にしきの幼馴染の蒼馬に見守られながら、にしきは思い出の“カケラ”を集めていく・・・といったお話です。

<2巻の感想>
1巻の最後で、にしきは蒼馬のことを忘れてしまいます。その場面があったことで読者側は初めてにしきが記憶を無くす障害もしくは病気があることを知らされたのですが。
蒼馬はにしきが記憶を無くしてしまうことは知っていたようです。蒼馬によると日常生活に支障は無い程度だけど、時たまにしきの一部の記憶がこぼれ落ちるように抜けるのだとか。
すくい屋活動で出会った美大志望の男性のことをにしきは忘れてしまっていたので、てっきり朱ちゃんと紺さんのことも忘れていると思ったら・・・忘れていませんでした。
「博士の愛した数式」(小川 洋子・著)の博士の様に新しい記憶が残せない訳ではなく、にしきの場合、意識に強く残っていることは覚えている様です。
にしきの中で兄妹が特別な存在になっていることを察知した蒼馬は紺ににしきの記憶のことを話し、「にしきのことをたのみます」と一言言います。
どうやら紺さんはにしきの思い出のカケラに関わる人物な様です。

1巻ではにしきに友達が増えました。
学校ではちょっと変わっている子・・・と浮き気味だったにしき。仲間が増えたよ!

一人目はにしきと同じクラスで実家が本屋さんの本田みなみ。あだ名はパンダ、パンちゃん。ちょっと内気な女の子ですが、本が好きな優しい子です。にしきに“ニッキちゃん”というあだ名を付けます。本の話題に関しては、熱く語ってくれそうです。

二人目はにしきと同じクラスの見崎さん。メイクばっちりなギャルですが、1巻の頃からにしきのことが気になっていたみたい。えびすやという甘味処や猫カフェでバイトしています。(恥ずかしいから友達には秘密にしているそうです、バイト中はすっぴん)見崎という名字からミサと友達には呼ばせている様ですが、にしきやパンちゃんからはスミちゃんと呼ばれています。

2巻の最後では、蒼馬を狙うカノという女の子ににしきが陥れられちょっとしたトラブルが起こります。
カノは、可愛い顔して裏では悪いことをする悪女タイプな子。見ていて素直に性格悪いなーと思いました。
にしきは記憶のことから大事なことは折り紙のメモに取っているのですが、それをカノがわざと隠したようで・・・にしきは委員会でも信用を失うことになるし、パンちゃんとスミちゃんの約束がわからなくなってしまい彼女達からの信用も無くします。

パンちゃんもスミちゃんも話せばきっとわかってくれる子だと信じているので、ぜひ3巻ではにしきとの仲を修復してほしい。あと、カノはにしきの記憶のことを知ったらどんな反応するんだろうか。蒼馬にとって記憶のこと抜きでも、にしきは特別な存在な様なので、そのことをカノが知ったらますます嫉妬するのか・・・もしくは同情するのか・・・あきらめるのか・・・どうなんでしょう。

落ち込むにしきを追いかけてくる蒼馬。
にしきは蒼馬に「どうして蒼馬は私に構うの」と問うと、蒼馬は「俺は俺の気持ちで動く 誰かに言われたからじゃなく 俺はお前が大切だ」と返します。いきなりの蒼馬の告白。びっくりです。
そんな時、謎の人物がたまたま登場。どうやらにしきや蒼馬と小さい頃よく一緒に遊んでいた人物だそうですが・・・?何者?
作中では、にしきの記憶の謎を解く鍵は“初恋”かもしれないと言われていて、どうやらその初恋に関わる人の様です。

この物語、舞台は現代の日本ですがどことなくファンタジーの雰囲気が漂っていて、良いです。
あとは金魚がよく出てきます。そのおかげか、みずみずしさも感じられます。
にしきの思い出のカケラはどう紡がれていくのか、謎の人物は何者か、パンちゃんやスミちゃんとの関係は修復できるのか、蒼馬や紺さんとの関係はどうなるのか、朱ちゃんかわいい、などなど色々気になることが多々あります。
紺さんと朱ちゃんは本当にきつねの兄妹かもしれないなー。その辺りも謎の一つですね。

あと、この漫画は宮沢賢治の作品からの引用がよくあるので、宮沢賢治の本を読もうかなーと思いました。青空文庫辺りで読めるのかしら。
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