「血潜り林檎と金魚鉢男」1、2、3巻 阿部洋一 

「血潜り林檎と金魚鉢男」1、2、3巻 阿部洋一 の感想です。
阿部洋一さんは「橙は、半透明に二度寝する」で知りました。独特の世界観と絵柄に一目惚れ。
この血潜り林檎は連載掲載誌が休刊になってしまったらしく、半ば現在は打ち切り状態。続きが気になりますが、どこかで再開しないのでしょうか・・・?
http://natalie.mu/comic/news/82178

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〈あらすじ〉
 最近世間を賑わせる吸血鬼がいる。その名は金魚鉢男。彼に血を吸われた人は金魚の姿になってしまうのだった。金魚鉢男によって妹が金魚にされた男子高校生・葉山昊介はある日スクール水着で町をうろつく少女・林檎に出会う。彼女は金魚鉢の被害にあった人達を救える“血潜り”であった。
 金魚となった妹を助けるため、そしてまだまだ半人前の林檎を補助するために昊介は林檎の血潜りを手伝うこととなる。

〈登場人物〉
・葉山昊介(はやまこうすけ)
 男子高校生。妹・柚乃が金魚鉢男によって金魚にされてしまった。泳ぎが得意であり、林檎の血潜りを手伝うこととなる。

・林檎(りんご)
 スクール水着を着て、モデルガンを首からぶら下げた血潜りの少女。まだまだ半人前の血潜りで、泳ぐのが苦手。普段着は水着であり、服を着ている方が恥ずかしく感じるらしい。昊介と血潜りコンビを組む。

・葉山柚乃(はやまゆずの)
 昊介の妹。金魚鉢男によって金魚にされてしまった。昊介曰く何でもできてしまう妹らしい。

・苺(いちご)
 林檎にとって血潜りの先輩である女性。黒髪ストレートにメガネ、そして林檎同様スクール水着を常時着用している。現在足を怪我しており、血潜りの仕事はお休み中。

・杏(あんず)
 林檎にとって血潜りの先輩であり、苺の同期でもある女性。血潜りの仕事は結婚して引退していたが、復帰した。マンションで夫と息子の圭太と暮らしており、当初は血潜りであることを隠していた。様々な道具を使って血潜りを行うベテラン。

・滝口実果(たきぐちみか)
 昊介のクラスメイト。弟・裕也(ひろや)が金魚鉢男によって金魚にされてしまった。

・吉田健人(よしだたけひと)
 昊介のクラスメイト。女性からの視覚的刺激に弱く、特に水着姿を見ると興奮してすぐ鼻血を吹き出してしまう体質。

・田所(たどころ)
 林檎達血潜りをサポートしている中年の男性。

・翠花(すいか)
 林檎の幼馴染の血潜りだが、故郷である“血潜りの里”を追放されており、野生の血潜りとして畑を荒らしたり住民をスイカ人間にしてしまったりと悪さを働く。泳ぎが得意でないのに血潜りの仕事を行う林檎を恨んでいた。他の血潜りと違って自由に人間の体内に入れる穴を開けることができる。

・金魚鉢男(きんぎょばちおとこ)
 最近巷を騒がせる吸血鬼。頭が金魚鉢のスーツを着た男。彼に血を吸われた者は、傷口から侵入した“金魚毒”により金魚にされてしまう。雨上がりの晴れた日の水場によく現れ、血を流している人間を狙う。謎多き存在。

〈感想〉
 まず、感想を書く前に色々と用語説明があった方が良さそうです。
 
 金魚鉢男は突如現れる怪人のような存在で、彼に血を吸われたからといってすぐ金魚に変身するわけではありません。吸血の際に血液中に“金魚毒”というもの(見た目は金魚そのまま)が入り込み、その人の魂とも言える“魂血(こんけつ)”を吸収・増殖しまして、増殖した金魚毒が全身に広がった時金魚に変身してしまうそうです。
 
 そして血潜りと言うのは金魚鉢男に吸血された人を助けることのできる存在。皆スクール水着に首からモデルガンプラをぶら下げた格好をしています。金魚鉢男の吸血痕をモデルガンで撃つことで体内に侵入し、金魚毒をポイ(金魚すくいで使うあれです)で金魚をすくい上げることで、金魚毒を捕まえ、金魚への変身を防ぐことができるそう。一潜りにつき一ポイしか使用してはならなかったりと血潜りにも色々ルールがあるみたいです。
 体内に侵入した時、血液中を泳いで金魚毒を捕まえなければならないので泳ぎが苦手なことは致命的。だからこそ泳ぎが不得手な林檎は得意な昊介とコンビを組みました。
 スクール水着の中から次々とアイテムが出てきたり、血潜りの里と言う場所があったりと金魚鉢男同様謎な存在です。
 ちなみに、吸血痕が無いと体内に侵入できず、一度金魚になってしまった人を助けることはできないらしい。・・・けれども自由に体内に侵入できる翠花はその力を使って金魚になった人を助けることができるので、必ずしもそれが不可能と言う訳でもない様です。

 全体的に季節は夏。金魚鉢男に血潜りと正体不明な方々が次々登場しますが、世界観自体にちょっとおかしさがあります。
 干上がったプールの中に自販機があったり、血潜りのトレーニング場が古びた電車内だったり、割れた金魚鉢をテープで治していたり、金魚になった人を真剣に歩行訓練させるリハビリ風景があったり・・・つっこみどころ満載なのですが、登場人物の誰もがそれをしていない。つっこむ程度じゃなく、もうそれが日常なんでしょうねえ。
 血を吸われて金魚になるっていったいどういった仕組みなの?と思ってしまう。金魚になった人々は金魚鉢の中で金魚の姿で泳いでいるし・・・
 ある日突然変身してしまうというのは怖いですね。しかも姿は金魚。
 金魚鉢男はふっと急に現れるので、恐ろしいです。さっきのコマにはいなかったのに、次のコマには突然登場していたり、外にいたはずが車内にいつのまにか侵入していたりして、ホラー映画を思い出させます。
 金魚鉢男の目的は全く分かりません。金魚鉢男が謎の力で金魚鉢に2つの蛇口を出現させて、そこからぽたぽたと水(涙?)を流す描写があり、余計に人物が掴めないです。

 話を重ねるうちに林檎の血潜り技術も成長し、昊介の妹・柚乃を助けられるかもしれない翠花が登場してこれからどうなるんだ!という所で物語が打ち切られてしまっているのが非常に残念。
 
 魔探偵ロキだったりローゼンメイデンだったり打ち切りになっても掲載誌を移動して連載再開させた事例もあるので、血潜り林檎も是非是非復活してほしいところ。
 作者の阿部洋一さんの漫画で「少女奇談まこら」という漫画があるのですが、こちらも打ち切りの後再開したかと思いきやまた掲載誌休刊で打ち切り、結果未完のままということになっており、そちらも復活希望です。
 次々掲載誌が休刊になって作者の阿部さんも大変ですね・・・と一読者ながら思ってしまいます。

〈その他感想〉
・林檎ちゃんが可愛い。絵柄が可愛い。強弱のある線が独特な絵だと思います。
・苺先輩の怪我している足が右足になったり左足になったりしているので、実は仮病なのではないかと思う。そうだったら一体何か目的があるのかな。林檎ちゃんを早く一人前にさせたいとか・・・。もしくはただ理由を付けて休みたいだけ?
・金魚鉢男の出で立ちは、映画泥棒を連想させる。なぜ着ているものが黒スーツなんだ!
・3巻で柚乃が車椅子だったことが判明して、ぞくりとした。
・血潜りの里にいる血潜り達が捕獲され、軽トラで町の方に連れて行かれ、それを昊介、林檎、翠花が追っていくところで者が辺りは終了。続きが気になる。
・読み返してみると、つっこみどころが満載だけど、つっこみだしたらきりがない。不思議な世界観が魅力なのだと思います。
・金魚がグロテスク。突然現れる金魚鉢男は怖い。絶対町で出くわしたらダッシュで逃げますね。
・杏先輩の離婚騒動を抑えてくれた高校生の男の子の趣味・・・変態だー!!
・昊介の性癖が所々で露呈している。乾燥機にかけた後の臭いが好きっていうのは何となく共感できる。

血潜り林檎と金魚鉢男はpixivコミックで無料立読みできるそうです。
http://comic.pixiv.net/works/156
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