「魔法使いの嫁」2巻 ヤマザキコレ 

「魔法使いの嫁」2巻 ヤマザキコレ の感想です。
2巻は小冊子付きの限定版と通常版が発売されました。私は・・・描き下ろしのお話が収録された小冊子見たさに限定版を購入致しました。
色々な本屋さんに行きますが、最近どこの本屋さんでも「魔法使いの嫁」がプッシュされていて人気なのだと感じさせられます。2巻の初回限定版は発売日直後にどこのネット書店でも売り切れになっていたので、3巻の初回限定版が発売されるとしたらまた予約しないといけないなあと予想中。2巻の限定版もamazonにて予約しました。

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こちらは通常版です。微妙に表紙のデザインが違うんですね。今、気付きました。

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以前書いた1巻の感想はこちらです。
http://akamegane365.blog.fc2.com/blog-entry-376.html

ではでは、前置きもこの辺で。2巻の紹介と感想に入ります!

〈主な登場人物(2巻より追加)〉
チセにエリアスといったおなじみの登場人物に関しては1巻の感想記事にて書きましたので、ここでは2巻にて登場した新キャラ達についてご紹介致します。

・レンフレッド
エリアスとは旧知の仲である魔術師の男性。アリスの師匠。人間至上主義者。魔法使い嫌いで昔から何かとエリアスに突っかかって来るらしい。謎の魔術師の研究素材集めを強引に手伝わされ、その脅しとして左腕が取られた。

・アリス
レンフレッドの弟子である女性。ちょっと口調は荒め。レンフレッドを強く慕っており、研究素材集めを行い続ける彼を心配している。エリアスに謎の魔術師をどうにかして欲しいと頼むが・・・

・謎の魔術師
キメラの研究を行っており、レンフレッドにその研究素材集めを行わせている。見た目は子供だが、遥か昔のことであるマシューとミナ事件に関わっていることから見た目以上に歳を取っていることが予想できる。実験のためなら他人の犠牲もいとわない、残酷な性格。エリアスとは知り合い?

・ティターニア
妖精女王(ゲアラハ)。アルビオン、常若の国(ティル・ナ・ノーグ)に棲む妖精たちの女王。気品溢れる美しい女王様。

・オベロン
妖精王(グリーアン)。ティターニアの夫。おちゃらけた性格で子供っぽくしばしばティターニアにお仕置きされる。ただし本人にとってはお仕置きは喜びらしい・・・

・丘の防人(スプリガン)
ティターニアに仕える者。「肉の殻持つ者」(リャー・アナム)であるエリアスのことを警戒している。エリアスの元へティターニアの手紙を届ける仕事も担っており、シルキーのことが気になっている模様?

・黒妖犬(ブラック・ドッグ)
教会からの依頼でエリアスとチセが調査することとなった。黒い犬の姿と、青年の姿を持つ。イザベルと言う赤毛の少女に飼われていた犬で、彼女が眠る墓地を守り続けている。イザベルを妹、自信を人間だと思い込んでいる様。イザベルと同じく赤毛を持つチセを似ていると感じ、チセを助けてくれた。謎の魔術師はキメラ実験の材料にこの黒妖犬をレンフレッドに回収するよう命じるが・・・

〈感想〉
レンフレッドとアリスという、エリアス&チセとは対になる様な魔術師の師弟が登場。そしてキメラ研究を行う怪しい謎の魔術師も姿を現し、話が動いて参りました。

レンフレッド&アリスは半ば脅されてキメラの材料集めをさせられている様なので、やっぱり悪の根源はこの魔術師か?1巻より引き続きである猫の国の池の澱みを作った原因は、この魔術師の実験でもあるので・・・マシューもミナも被害者だったんだなあ。
見た目は子供ですが、中身は実験の探求のためならば他者の犠牲もいとわない言わばマッドサイエンティスト。2巻の最後にてエリアス、チセ、アリス、黒妖犬(ブラック・ドッグ)達の目の前に登場した際、カマキリと人のキメラみたいな生物を連れてきているので、既に着々と研究は進んでいるのかもしれません。この魔術師とエリアスがどう対峙していくのか気になりますが、彼の大事な弟子でありお嫁さんであるチセが怪我をさせられたということで・・・3巻にて怒りが爆発してしまう可能性もありますね。
この謎の魔術師とエリアスは知り合いみたいですし、魔術師の「だってお前(エリアス)が人間に執着する訳ないもの」という台詞も気になる。そういえば、魔術師がエリアスのことを「裂き喰らう城(ビルム・ムーリアリス)」と呼んだ直後、エリアスの体から茨の様なものが飛び出て来るシーンがありますが、それ故にエリアスは周囲より「茨の魔法使い」「影の茨(ソーン)」と呼ばれるのかなとちょっと思ってしまいました。何だか謎が解けた気分です。

何はともあれ現時点ではこの危険な香りがプンプンする謎の魔術師の行動に要注意ですね。何をしでかすか、わかりませんから。

そしてもう1つ気がかりに思ったのがエリアスの過去。

レンフレッドや謎の魔術師、ティターニアやオベロンといったエリアスを昔から知る人物達が徐々に登場し、至る所に意味深な発言が散りばめられ、エリアスのことをまだ深く知らないチセ同様に読者の方も、彼のことが気になるんですよ。
チセもわからないことがたくさんあるだろうと思いますが、物語を読み進めている方も急に知らない言葉とか出てきてちょっと理解が追いつかないときがあります。ある意味チセの気分を味わえるのかもしれませんが・・・。

魔術師の「だってお前(エリアス)が人間に執着する訳ないもの」という台詞も気になりますし、オベロンや丘の防人(スプリガン)が度々エリアスのことを「肉の殻持つ者」(リャー・アナム)、「殻持ち」、「半端者」と言うのも意味深。

ただ今回分かったことは夜の愛し仔は無尽蔵に魔力を吸収し生み出すことのできる存在で、生きているだけで過剰に魔力の吸収と生産を繰り返すがために負荷が重くやがては身体が耐えられなくなるということ。そしてチセもそのままならば3年程で亡くなる運命であり、それを阻止するための実験、そして何より人間を理解し共感し、その存在に近づきたいがためにエリアスはチセを買った。
エリアスの実験が黒い目的でなくて本当に良かったよ・・・そしてチセは運が良かったのう。

丘の防人(スプリガン)「殻持ちなど災厄を招くだけでありましょう ・・・奴のせいでどれほどの人と霊が失われたか」
オベロン「あれは人の犯した罪さ 割を食うのはいつだって人間の影である俺たちだなあ」


この2人の会話から「肉の殻持つ者」関係で昔何らかの事件があったことが予想できます。

以下ちょっとしたエリアスに関する考察となりますが・・・

オベロンの丘の防人に対する「妖精以外には厳しい」という台詞からまず、エリアスが完全な妖精ではないことがわかります。
そして人間でもない。
妖精でも人間でもない存在だから半端者。エリアス自身も自分のことをそうチセに作中で話しています。

レンフレッドは「人間にもなれず妖精にも戻れん穢れた存在」とエリアスのことを言っているので、戻れない=元は妖精だった。人間になろうとしたけれど上手くいかず結局中途半端な存在になってしまったということか?
ティターニアの「あれ(エリアス)はあくまで同族なのよ?」という丘の防人への台詞は半端者になってしまったけれど、元は妖精なのだからあくまでも同族なんだという意味なんだとは思います。

「なあに嫉妬?君もそこまで到達したの?」
「「肉の殻を持つ者」(リャー・アナム) 半端者のお前の変化はとっても素敵だ 影の中から見ているだけだったお前が 人間を傍に置くことで漂泊の路から外れようとしている」
・・・というオベロンの台詞。

エリアスを夫として意識したからか?赤くなるチセを見て内臓がぎゅっとなるエリアス。
おそらく心がキュンとして、胸が締め付けられる感覚に至ったのでしょうが、そういった感覚を経験したことが無いためにエリアス自身は「なんだろ」と思っているのだろうと思います。

人間でも妖精でもないどっちつかずの半端者、エリアスは嫉妬や何か好きなものに愛情を感じる・・・そういった気持ちがこれまで皆無で、チセと出会ったことでそういった感情を得始めて変わってきているのではないでしょうか。
事実、作中で人間を見ていても泣いたり笑ったりする理由は知れても自分のものにはできない理解はできても共感はできないと語っているので、チセと関わってエリアスの中の「人間らしい感情」が少しずつ育ってきているのだろうと感じます。

内臓がぎゅっとなったシーンの直後にティターニアがそのきっかけをつくったオベロンを「たまには役に立つのね この能無しも」と思っていますが、これに関しても色々な解釈ができそうで・・・
エリアス&チセ夫婦を夫婦として意識させて「役に立った」、もしくはエリアスが新しい感情を得たということで「役に立った」・・・そういう意味合いがあるのではないかなとちょっと思いました。
ティターニアにとってはエリアスも妖精と言う種族の仲間(作中の言葉を借りると子供)であり、その子供(=エリアス)の成長を見守っている気持ちなのかもしれませんね。

そう考えると謎の魔術師の「だってお前(エリアス)が人間に執着する訳ないもの」という台詞も、
「人間に執着する気持ちなんて持ちえないお前が人間に執着する訳ないもの」という風に解釈すると何だか合点がいきます。

丘の防人が「肉の殻持ち」を嫌い、災厄をもたらすうんぬんといったことを話していますが、これについては・・・

人間が妖精の世界をも巻き込んだとんでもない事件を起こし、そのことにエリアス自身、もしくはエリアスの様な「半端者」「肉の殻を持つ者」が関わり、多くの人間と妖精が犠牲となった・・・

もしくは
人間(謎の魔術師の様なキメラ研究を行っている者)が実験のために妖精時代のエリアスに「人間にならないか?」と話を持ちかける→人間に憧れていたエリアスは同意。妖精から人間になろうとするが失敗。→結果エリアスの様な半端者が誕生。また実験はエリアス以外にも行われており、実験のために多くの人間や妖精の命が犠牲になっていた。
もしくは、実験により誕生した人間でも妖精でもない存在が暴走して大きな事件を起こし多くの人間や妖精がそれによって犠牲となった・・・


・・・こんな感じの事情があるのではないかと予想。どこまで当たっているかしら。
だから、2巻で登場した謎の魔術師は丘の防人の台詞からうかがえる「肉の殻を持つ者」がかつて起こしたらしい災厄に絡んでいるんじゃないかとも思っています。だからこそ、2巻の時点でキメラの実験うんぬんの話が出て来たのではないかな?

〈その他色々〉
・あまりケルト神話や伝統的なイギリスの方の民話に強くないので色々調べて知った部分もありますが、ティターニアやオベロン、ティル・ナ・ノーグは実在の言葉や概念なのですね。
以下参考になりそうなwikipediaの記事を貼り付けておきます。
ティターニア(タイターニア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%82%A2
オベロン(オーベロン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AD%E3%83%B3
ティル・ナ・ノーグ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B0
丘の防人(スプリガン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AC%E3%83%B3
・物語は怪しい存在が登場したり着々と動いていますが、エリアスとチセが所々でラブラブしていて新婚さんっていう感じです。初回限定盤付属の小冊子の方の話では2人の新婚生活を覗くことができます。そして・・・シルキーちゃんの最後のえげつない一言に笑った。
・チセのためにクリスマスプディングを作っちゃうシルキーちゃん可愛いぞー。丘の防人も気になっちゃうよね。
・マシューとミナのウルタールでの事件は切ない。最後は無事成仏できたみたいで良かった。薬飲ませてミナの姿形がぐしゃっとなるシーンはトラウマになりそうだ。
・謎の魔術師は悪人臭がプンプンするぜ!何だかんだでレンフレッドは良い人そう・・・あれだけアリスが慕っているんだもの。
・アリスは・・・男の人かと思っていました。レンフレッドのことが大好きな乙女でした。ごめん、アリス。
・妖精王オベロン=ドM
・黒妖犬(ブラック・ドッグ)のお兄さんは、チセの使い魔(ファミリア)になるんじゃないかと予想。黒妖犬事件の回でエリアスがチセにそろそろ使い魔を付けようかといったことを話していたので。
・エリアスが昔教会に関してやらかしちゃったことは、何か?やっぱり肉の殻を持つ者関係の事件でしょうか。
・ティターニアが神父のサイモンを「ここには要らない お下がり」としたのは古くからある土着信仰、土着神話をキリスト教が押し潰したためでしょうね。
・イザベルが赤毛と謗られた理由。ヨーロッパの方では赤毛差別が昔からあるからだろうと思います。ハリーポッターのロンも赤毛を馬鹿にされていましたね。
http://matome.naver.jp/odai/2138926037443895401
・オベロンがチセを見て「赤毛だ!これは良い魔法使いになるよ!」といった理由は何だろう。赤毛=魔法使いというイメージや何か言われがあるのでしょうか。
・チセって、日本人ですよね?日本人は基本黒髪なので、赤毛が地毛なのは珍しい。いや・・・実は日本人じゃなかったりして。
・作者のヤマザキコレさんは1巻読んだ時も思いましたがやっぱり「鋼の錬金術師」好きなんじゃないかな?キメラ出てきた辺りでハガレンのキメラの話思い出しました。
・チセがお菓子食べていたり、妖精に囲まれながら本読んでいたり、勉強している日常風景が良い。何か、魔法の世界って憧れちゃいます。

以上、長くなりましたが感想でした。3巻も楽しみです。
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