「オゲハ」3巻(最終巻) oimo 

怖いのは謎の宇宙生物か、人間か。どちらなのか・・・

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「オゲハ」3巻・・・最終巻。

若干サイコパスな少年・キジに連れ去られ、しばらく一緒に暮らしていたアゲハ蝶型宇宙生物オゲハ。
2巻終盤、オゲハの前に仲間のイモムシ型宇宙生物が現れ、じきに自分自身をひどい目にあわせたのがキジ自身だったということをオゲハは思い出す。そして、ついにキジの元から離れ・・・

そしてオゲハが行きついた先は・・・

ホームレスの住まい。

そこで新生活が始まったところから3巻は始まる。

ホームレスのおじいさんは目が見えないため、オゲハとイモムシを人間の親子と思い込み色々と世話してくれる。

そのように優しくしてくれたホームレスのおじいさんがどうなったかといえば、
ふざけ半分の集団に暴力を振るわれ、その現場をオゲハも見てしまう!

そしておじいさんがオゲハに話していたのは・・・

「人間はクソだ」

「オゲハ」を読み続けてきて、感じていたのが

よくわからない異なるもの(オゲハとかイモムシ等宇宙生物)と、人間。どちらが怖いのだろう、ということでした。

オゲハ達宇宙生物に対しては地球を侵略しに来ているのだろうか、凄い能力も持っていて人間なんて太刀打ちできなくなってしまうのだろうかと想像してしまい恐怖と不気味さを感じた。
けれども、表情豊かなオゲハはどこか可愛らしさもあって、無表情な少年のキジの方が人間味がないように思えるほどだった。

あくまでも虫とか動物とかを扱うかのようにオゲハと生活し、世話しているようでそこに愛情があるのかは疑問。人間とそれ以外っていう線引きがしっかりあって、キジってどこか冷たい気がする。人間の少年と宇宙人?の少女の恋愛物語なんて発生する余地も無かった。

サイコパスな少年・キジ、ホームレスのおじいさんを襲った人間・・・あれ、人間の方も残酷で、怖いかも?と思えば思うほど、全く、人間はちっぽけでしょうもない面があるもんだなと考えてしまう。

さて、3巻の最後の辺では、イモムシ達があちこちに仲間の卵をばらまいていて、いよいよ地球も征服される危機に陥るか・・・と思いきや案外順調に作戦が進む訳でもなかった。宇宙生物の襲来なんてニュースにもならず、卵から孵化したイモムシの仲間は殺虫剤であっけなく死んでしまう。

オゲハは自分の仲間のイモムシ達と一緒にいるか、キジの方に行くかという選択に迫られますが、イモムシの反対を押し切りキジの元へ帰還。そしてキジに攻撃しようとするイモムシ達を爆破させ、亡き者にしてしまう。

結局キジと一緒の生活を選んだオゲハは・・・正解なのかそうではないのか。日常を過ごすオゲハは幸せそうにも見えるが、オゲハが抱くキジへの好意は片思いなのでは。キジは、オゲハが思う程優しい人ではないと思う。

仮に、いつかオゲハのことがどこかに知れて、研究のために引き渡してほしいと言われたらキジはどうするのだろうか?

オゲハは家族でも友達でもないし、ただの飼っている虫だから、いいよ、とでも言うのか。いや、オゲハは俺が見つけた虫だからダメ、と言うかもしれない。

オゲハの正体は明かされずに終わってしまったけれど、キジについてはつかみどころがなさすぎてよくわからない。だから彼がオゲハをこれからどうするのかなんて、想像がつかない。

普通な日常の中に突如宇宙生物が現れて、去って、また日常が過ぎていく。とてつもないことが起きているのに、キジとオゲハの日常は淡々と進んでいくのが、とても不思議でした。
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